剣舞・扇舞教室正賀流吟舞社

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剣舞について

吟剣詩舞について

  • 剣舞は古今東西の漢詩・和歌を吟じながら刀や扇を使って舞うもので、日本古来の伝統芸能です。封建時代には侍たちが戦の前に自らを奮い立たせ、精神を統一させるために舞ったと言われています。吟剣詩舞とは、剣舞・詩舞(剣詩舞または吟剣詩舞)の別称です。江戸時代までの武士の生活様式・美学を基に、明治初期に最初の創流期を迎え、現在は全国で100以上の流派があるといわれています。

  • 勇壮な家紋入りの着物と袴を身にまとい、舞台を横切りながら力強く刀を抜いて連続した剣技を披露する演者。扇を使って模倣される落ちる花びらは、人生の儚さを表現しています。詩を朗読する力強い声が響き渡り、観客は舞台に引き込まれるような感覚と圧倒的な迫力に包まれるのです。剣舞に興味がある方は、ぜひ一度その魅力を体験しに来てください。

剣舞の始まり

撃剣興行の図(撃剣会之図)/ 1873(明治6)年、国立国会図書館蔵

剣舞はいつから始まったのか?物事の始まりをいつとするかは、どんなことであっても難しいものです。大陸から日本へ刀剣が伝来した時にはすでに刀で舞うという文化も一緒に伝わったかもしれませんし、刀で舞ったことだけで見れば、太平記(14世紀の軍記物語)にそのような記載があります。しかしこれらは今の剣舞の歴史に直接繋がるものではなく、源流というには隔たりがあるように思います。

剣舞にとって直接の源流といえば、やはり江戸末期に昌平坂(しょうへいざか)学問所の学生が酒に酔って漢詩を吟じつつ刀を抜いたというのが有名で、一番分かりやすいスタートといえるでしょう。剣舞家の中には、刀は簡単に抜くものではないという武道的な考えから、この説を嫌う人もいます。ただ、筆者にとってはこのエピソードこそ、剣舞の起源として重要だと思っています。

昌平坂学問所といえば、現在の東京大学です。列強が日本に押し寄せる中、勉学に励む学生が国の行く末を憂いて漢詩を詠み、刀を抜いて気持ちを表現したことは、剣舞を舞う動機(なぜ武士が剣を抜いて舞う必要があったのかの理由)として、とても納得がいくように思いますし、他の芸能にはないオリジナルの価値観ではないかと思います。

撃剣興行が舞台芸能としての
スタート

榊原鍵吉 国立国会図書館蔵

剣舞の舞台芸能としての起源は、明治六年に、剣術家・榊原鍵吉が、剣術道場衰退への対策として始めた撃剣興行です。これは、相撲興行に倣って剣術の試合を大衆に見せるものですが、試合の合間の余興として剣舞を行ったことで、一躍世に知られることになりました。撃剣興行、そして剣舞は全国でまたたく間に場を増やし、人気を博しました。そのうちに、撃剣家の一人、日比野雷風が東京で神刀流を創流し、吟士に合わせて剣士が舞う現在の剣舞のスタイルを確立しました。神刀流の他にもいくつかの元となる流派があり、それらからの分派を経て、いわゆるお稽古ごととしての剣舞が世に定着しました。

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